新人登録販売者の現状
はじめに
2009年に誕生した登録販売者資格も、2020年で12年となりました。当初は資格の認知度も十分ではありませんでしたが、最近は登録販売者の存在や役割などについて少しづず周知されてきたと思います。
近年よく聞かれる「セルフメディケーション」という言葉は、一般用医薬品(市販薬/OTC医薬品)やサプリメントを上手に使い、国民の一人一人が自身の食事や運動などの生活習慣を見直しながら、健康管理に積極的に関わることをいいます。
要指導医薬品と第1類医薬品を除く一般用医薬品を取扱う登録販売者は、セルフメディケーションの最前線に立つ専門家でもあります。というのも、市販薬やサプリメントの誤った使用によって健康を害するケースや、受診の機会を遅らせてしまうケースなどもあるからです。市販薬の販売時には、専門家のサポートが不可欠です。
一方で、登録販売者が働くドラッグストアでは、医薬品やサプリメントの他にも食品、日用品、衛生用品など幅広い商品を取り扱うため、それらの知識も求められます。
日常生活によくある健康相談や、時には介護や育児などの精神的なストレスに関する相談を受けることもあり、地域の健康カウンセラー的な役割を担うベテラン資格者もいたりします。
登録販売者制度ができて12年たったものの、合格後のスキルアップについては、依然として個々の登録販売者に任されているのが実情です。
「お客様からの質問に答えられない」「症状が理解できなくて、どうしたらいいかわからない」と悩む大勢の新人登録販売者がいらっしゃいます。
新人登録販売者は、「接客が苦手」という人が多く、この人たちには共通点があります。それは、健康相談を受けたり薬を販売するにあたって必要な知識が、適切な順序で身についていないということです。
お客様の多くは「症状」を訴えてきますから、商品知識の他に、人体の仕組みや病気のメカニズムに関する知識が重要です。
こうした知識は習得までに時間がかかりますが、学習を進めるうちに、想定外の質問や返答にも落ち着いて対応できるようになります。
このように一人前の登録販売者になるためには多種多様な課題があります。
当サイトでは、新人登録販売者を対象にまずやることと覚えることを紹介し、一人前の登録販売者になることを支援していきます。
最後までご覧ください。
なお引用元として仲宗根恵さんの「新人登録販売者便利帳」を利用しています。