登録販売者になってまずやるこは

店舗にある商品を覚える

知識の習得は、「すぐに役立つものから覚える」が基本です。対象が絞られるので、闇雲に勉強するよりずっと効率が良くなります。

多くの種類がある薬

店舗の商品知識は、今すぐ役立つ知識

登録販売者の新人時代は、薬や病気に関する基礎知識が少なく、あれもこれも覚えなければと焦ってしまいますが、最初にやるべきことは「店舗で扱っている商品の把握」です。

たとえば、喘息の咳に効く咳止め薬の取り扱いがない店舗ならば、喘息の人が咳止めを買いにきても、すすめられる商品がありません。対応としては、他店の紹介か医療機関の受診勧奨となるでしょう。

また、薬剤師いる店舗なら第1類医薬品を取り扱えますが、登録販売者のみの店舗なら販売できるのは第2類・第3類医薬品となり、品揃えが変わってきます。つまり、自分が働く店舗の商品ラインナップによって、お客様への対応がある程度決まるということです。

また、風邪薬や解熱剤鎮痛薬など種類が多い医薬品も、1つの店舗ですべてのメーカーの商品を揃えていることはまずありません。お客様から受ける質問では「〇〇は置いてますか?」「〇〇はどこの棚にありますか?」など、具体的な商品名で聞かれることがとても多いので、自店の取り扱い商品を覚えておくだけでも対応がスムーズになるでしょう。

商品に関する質問は、効能・効果や規格、剤型、価格など多岐にわたるので、それらもおおよそ頭に入れておきたいところです。

ときには、店舗にない商品についてたずねられたりもします。自店の商品を把握したうえで、取り扱いのない商品についても覚えておくと、商品の有無を答えるだけでなく、同様の効果を持つ他の商品を提案して販売することもできるでしょう。

実務経験が乏しい登録販売者になりたての時は、商品の名称すら知らないということも多々あります。試験に出題されるのは医薬品の成分名ですが、お客様は商品名で聞いてくるので、「言われても何の薬かわからない」「薬なのかサプリメントなのかもわからない」ということも珍しくありません。薬のアイテム数は非常に多く、各メーカーから同じような効能・効果の製品が出ています。

特に複雑な名前が多い皮膚病薬や、「パブロン」シリーズのように似た名前の商品が多いものなどもあり、覚えるのはとても大変です。とはいえ、商品を知らないことには接客ができませんから、頑張って覚えましょう。

 

医薬品の覚え方のコツは「分類」

医薬品は、商品名や主成分など覚えることがたくさんあるため、自分なりに分類・整理すると理解が深まります。実務役立つ分類方法としては、①主成分別、②服用可能な年齢別、③適した症状別などが挙げられるでしょう。

たとえば、風邪薬の「パブロン」シリーズなら、胃への負担が少ないアセトアミノフェンが主成分のものと、のどの痛みや発熱への効果が高いイブプロフェンが主成分のものに分けられます。

カプセルの薬

また、医薬品には、大人(15歳以上)しか飲めないものと、小児から大人まで飲めるファミリー向けの商品があります。「家族で飲める商品が欲しい」「職場や家庭での常備薬としておいて置きたい」などの要望がたまにあるので、まる年齢に関係なく飲める薬から覚えておくと良いでしょう。

適した症状別に分類するのも、非常に実践てきです。市販薬の「効能・効果」にはたくさんの症状が記載されていますが、基本的には一番効果の高い症状が最初に記載されています。

本来は、配合成分を1つずつ理解したうえで、適した症状を判断することが望ましいのですが、最初はこのように大まかに覚えて、徐々に理解を深めていくとよいと思います。

試験勉強の知識だけじゃ足りない?

登録販売者試験勉強の知識だけじゃ実務は足りない!

「ちゃんと勉強して合格したのに、現場ではわからないことだらけ!」という新人登録販売者は多いはず。ただそれには理由があります。

薬とおくすり手帳

 

現場で必要知識は試験に出てこない

登録販売者試験は、厚生労働省による「試験問題の作成に関する手引き」(以下、「手引き」から出題されます。「手引き」の内容は、薬害の歴史や医薬品の作用、人体の仕組み、薬事関連法規など、市販薬を販売管理するうえで必要な知識ですが、どれも基礎的なもので、現場で求められるすべてを網羅しているわけではありません。もちろん、試験勉強で得る知識は重要です。とくに「手引き」の第2章にある「人体の働き」は丸暗記ではなく、自身の体に当てはめて考えながら理解しておく必要があります。

登録販売者試験は、その前身の薬種商試験と比べて易しくなりました。たとえば、薬理学や人体の仕組みは、現行試験ではほぼ導入部分しか学びません。そして、合格後の実務で必要になる知識は、実は試験にほとんど出てこないのです。試験勉強では、薬とは何か、薬が人の体内でどう作用するのか、どんな副作用や注意事項があるのかなどの基礎を学びます。その上で、店頭業務で必要となるのが「商品知識」と「病態の知識」なのです。

病態の知識は試験でもほんの少し出てきますが、実際に販売されている商品の知識は試験には出てきません。試験合格後は、ゴールではなく通過点。

テキストの内容の「暗記」ではなく、深く「理解」しながら学習を進めことが大事です。これから登録販売者試験を受験するという人は、是非合格後のことも視野に入れて試験勉強を進めて下さい。また、資格試験を丸暗記で乗り切ってしまったという人は、使用したテキストを読み直すなどして、知識の定着を図りましょう。

また、登録販売者が扱うのは市販薬であるにもかかわらず、現場では医療用医薬品や病気の治療・予防等に関する相談も多く、市販薬の知識だけでは十分に対応できないのが実情です。現在の試験では医療用医薬品や薬理学、病態生理などの専門知識はカバーされておらず、受験前の実務経験なしに合格した人は、店頭で初めてこの仕事の難しさに直面しているかもしれません。

セルフメディケーション

超高齢化や医療費増加が加速する日本においては、セルフメディケーションの重要性が叫ばれ、市販薬を販売する店舗は消費者に最も近い医療機関として機能していくと予想されます。そこで働く登録販売者は、消費者に最も近い医療従事者ですから、資格者としてのプロ意識や、自らのクオリティを維持するための生涯学習が欠かせません。

登録販売者試験の出題範囲(出題数と試験時間)

●試験内容:試験問題作成に関する手引き(平成30年3月)より

登録販売者試験問題は、厚生労働省が作成している【試験問題作成に関する手引き】より出題されています。

試 験 項 目 出題数 試験時間
①医薬品に共通する特性と基本的な知識 20問 40分
②人体の働きと医薬品 20問 40分
③主な医薬品とその作用 40問 80分
④薬事関係法規・制度 20問 40分
⑤医薬品の適正使用・安全対策 20問 40分
合     計 120問 240分

登録販売者試験通信講座を活用して一発合格を目指そう!!!より参照

登録販売者と他職種との連携

登録販売者は他職種との連携が欠かせない

勤務する店舗の形態によって多少変わりますが、登録販売者は様々な職種のスタッフと一緒に仕事をします。

他の専門職と仕事をフォローし合う。

一口にドラッグストアといっても、店舗に勤務するスタッフの構成はさまざま、調剤薬局の店舗なら薬剤師が常駐し、医療事務員などもいるでしょう。

首都圏や都市部では、一般用医薬品のみを扱う店舗にも薬剤師が常駐するケースを見かけますが、地方では登録販売者と一般の従業員だけで運営する店が大多数です。大手チェーンでも、登録販売者のみで医薬品の販売を行っている店舗がたくさんあります。

笑顔の登録販売者

一般的なドラッグストアでは、1店舗に登録販売者が3~4人というのが平均的な人数です。大手では、店舗スタッフのほとんどが登録販売者というところも稀にあります。

その他に、化粧品のスタッフ(ビューティーアドバイザー)や、一般のアルバイトスタッフ、レジ係などがいて、店の規模にもよりますが、15~25人ほどで1つの店舗を回しています。一般のスタッフの中には、栄養士やホームヘルパー(訪問介護員)、医療福祉分野の有資格者や経験者がいたり、特に資格を持っていなくても健康分野に関心のある人が勤務していたりすることが多いです。

店長が登録販売者という店は多いですが、店舗の責任者が必ずしもこの資格持っているとは限りません。また、夕方以降になると学生のアルバイトが加わったりと、幅広い職種や年齢層の人と一緒に働くのもこの仕事の特徴の1つかもしれません。

実際の店舗業務では、お客様から自分の専門分野以外の問い合わせを受けたり、他の職種の仕事を互いにフォローし合ったりする場面も出てきます。

スーパーやホームセンターでは、レジ係や食品・日用品売り場の担当者、惣菜などの調理スタッフなど、さらに多様な職種とともに働きます。登録販売者以外のスタッフは薬のことをほとんど知らないというケースも珍しくなく、その場合、市販薬の販売に関する責任も大きくなります。

まが、ドラッグストアでは、製薬会社の営業担当者(MR)が時々来店し、新商品の資料やサンプルなどをもらえたり、商品について不明な点を直接質問できたりしますが、スーパーやホームセンター内の売り場ではMRとの交流も少ない印象を受けます。そのぶん、独学によるスキルアップやモチベーション維持の重要性が増すといえるでしょう。

登録販売者の職場と、ともに働く他職種

調剤薬局併設の
ドラッグストア
・基本的に薬剤師が常駐しているので、医療用医薬品との飲み合わせなどのアドバイスが得られる。
・薬剤師が調剤だけを担当して市販薬販売には携わらない方針の店では、仕事上の連携がない場合もある。
一般的な
ドラッグストア
・薬剤師はおらず、登録販売者のみで一般用医薬品の販売を行う店舗が多い。
・ビューティーアドバイザー、一般スタッフなどとともに、それぞれの業務をしながら、レジや品出しなどは連携して行う。
・栄養士やヘルパー資格を持つスタッフがいる場合もある。
スーパーや
ホームセンターの
薬売り場
・登録販売者以外に薬のことがわかるスタッフがいない場合がほとんどである。
・法的に問題のある商品レイアウト(指定第2類医薬品を、情報提供を行なうための設備から7m以内の範囲に陳列していない)などを、登録販売者のスタッフが店舗の責任者に指摘することもある。
・薬売り場以外の業務につく時間帯も多い。
大型の店舗 ・取り扱う商品の量が多いので、早朝から開店前の時間帯だけ勤務する品出し専門のスタッフ、レジ業務のみを行うスタッフ(レジ係)がいる場合が多い。
・店舗の管理者になることができる(管理者でない場合は管理代行者となる)