情報提供や商品PRは工夫次第

セルフ式店舗が増え、お客様と相対して接客する機会が減る中、ミニチラシやPOPを活用した情報提供は高まっています。

店員に相談しにくい病気・症状もある

便秘で悩む女性

病気や不調の中には、人に知られたくないものもあります。たとえば痔や便秘、尿漏れなどは、「人目のある店頭でスタッフに質問しにくい」「商品に関するアドバイスを受ける時も他の人に聞こえないようにしてほしい」とお客様が感じていることが少なくありません。売り場面積が広く、相談スペースを確保できる店舗もありますが、「話すのが恥ずかしい」という思いから、セルフ式の店で相談も何もせず購入してしまいたいと考える人もいます。

とはいえ、浣腸や坐剤、注入軟膏といった商品は、初めての場合、使い方がよくわからないことが多いです。また、正しく使えていないため本来の効果が得られないことが多いです。また、正しく使えていないために本来の効果が得られなかったり、痛い思いをしたりすることもあります。

私の知っている登録販売者の場合は、使用手順などをわかりやすく書いた小さなチラシ(はがきサイズくらい)をあらかじめ用意しておき、接客時や会計時に商品と一緒に渡すようにしていました。もちろん、口頭で説明することもありますが、近くに他のお客様がいたり、レジが混雑していたりすると詳しくお伝えできない場合があります。また、口頭のみだと、お客様が実際に使用する時に、説明内容を忘れてしまう可能性もあります。

ミニチラシは、乳児や小児の服薬のコツを説明したものも効果的です。たとえば母親が来店した場合は口頭での説明でもスムーズに理解してもらえますが、他の家族などが代理で買いに来た時にお渡しすると喜ばれます。

全ての商品につける必要はありませんが、今までの経験では、使い方のアドバイスや注意喚起をわかりやすくまとめたチラシはおおむね好評でした。ちょっとしたことですが、リピーターのお客様を増やすことにもつながるのではないでしょうか。

ミニチラシでの情報提供の例

《乳幼児への粉薬の飲ませ方》

赤ちゃんに薬を飲ませる

  • 薬をミルクに混ぜて飲ませないでください(味がまずくなってミルク嫌いになることもあります)。
  • お薬を服薬用ゼリーや、少量のチョコアイス、チョコレートシロップに混ぜて飲ませると、苦みを感じにくくなります(果物のジュースやスポーツ飲料、ヨーグルトなどは苦みを強調します)。
  • 月齢の低い赤ちゃんは、ごく少量(小さじ半分)くらいのチョコシロップにお薬を混ぜてペースト状にして、授乳直前に頬の内側に塗ってあげるとよいです。